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#12
――はずだった。 「スノウ、空って宇宙に繋がってるよな?」「はあ?あんた、とうとう頭おかしくなったの?そんなの当たり前――」 俺たちが見上げた空は、確かに青空だったが吹抜けてはいない。 そう、透明な何かに包まれていた。 【Congratulations!!... -
12-2/3
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 「では、トンタロー君。どうぞっ!」 結局のところ、俺たちは再びブラックオークの村に来ていた。 というのも、スノウと二人っきりで今後の方針を話し合うと、やれ街を破壊するだの……やれランキング上位の冒険者に喧嘩をふっかけ... -
#12
「では、まず――」 そう言おうとした瞬間だった、タイミング良くあれが鳴った。 ヴィッ―ンッ!ヴィッ―ンッ!ヴィッ―ンッ! キューブのアラーム音だ。 この世の終わりを伝えるようなアラーム音に、ひれ伏していたブラックオークとヒヒは悲鳴を上げた。 ... -
11-3/3
ヒヒ達が突然の仕切りたがりに笑う中、一匹のヒヒだけが笑わずにスノウを見つめていた。 そう、先ほどトンタローの牙を粉々にした大きなヒヒだ。 するとそのヒヒは突然、他のヒヒ達に向けてこう言い放った。「じゃかわしいわいッ‼︎」 笑っ... -
11-2/3
「敵襲ッー!敵襲ッー!」 何処からともなく、ブラックオークの鳴き声と共に敵襲を知らせる声が聞こえて来た。 「――西の方からです」 トンタローが耳を尖らせ言った。 「スノウ様たちはここでお帰り下さいッ!」 トンタローはそう言うと、四足になって... -
11-1/3「豚村」
「えっ?……スノウ様?」 トンタローもテレポートで帰ったはずのスノウたちが、まさかすぐに戻ってくるとは思ってなかったこともあり、唖然としている。 「″隠密″」 スノウはそんなトンタローに構わず、トンタローと自分たちに隠密のスキルを使った。 ... -
10-3
「……スノウ。ここはトンタローの村なのか?」「あ”ぁ”ぁ”ぁ”ー」 酷い臭いに腕で口を覆いながらイーサンが聞くと、スノウは返事をしているのか唸っているのかどちらとも言えない声を出した。 スノウがテレポートで行き先を間違うはずがない。 恐らく... -
#10-2「異変」
「じゃあ行くわよッ!」 スノウがおもむろに、テレポートで何処かに連れて行こうとしている。「ちょーっと、待ったッ!」 イーサンが止めに入る。「何よ?」 珍しくスノウがお構いなしにスキルを使わなかった。 「修行っておまえ……。そもそも修行って現... -
10-1「異世界」
と、息づいてはいるものの……スノウがテレポートでどっかに行かないかぎり、魔獣に遭遇するなんて早々ない。 クエストがあるじゃないかって? そんなものとっくに受注できるものなんて全部消化済みだ。 もちろん、クエストの際はスノウが最低限の身体強... -
まだ名もないそのスキル#30:9-3「ただ……それだけ」
(はぁー。またスキルか……) イーサンがそんな事を思っていると、受付けの女性は話を続けた。 「まあ、あの装置はどなたにも適応するわけではないので、お気になさらずに投稿を続けて下さい。実際のところ、私どもも異世界(むこう)の方々がどういったも...