まだ名もないそのスキル#1「発症」

3月3日の午前3時25分。男は「ハッ」と息を吹き返すようにベッドの上で目を覚ました。

 (いったい、何なんだ。そういうことなのか?)

あることが男の思考を猛烈な勢いで占領するかのように奪い取っていく。

「はぁっ、、、はぁっ、、はぁっ。・・・・・・書かないと。」

そう言って30代半ばを過ぎたであろう男は机のうえに置いていたノートを広げ、書きなぐり始めた。書き始めて30分が過ぎた頃、男の脈拍や呼吸はおさまり、パニック状態にあった思考も落ち着きを取り戻していた。

男は目覚めたときに頭の中を巡ったことを一部始終書き終えると煙草を吸い始め、我に戻ったのか

「今回は発症せずに済んだ・・・。」

自分にそう言い聞かせるように、再びベッドに戻り眠りについた。

しかし、男は【発症】していた。

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