「おいおい、ちょっと待ってくれよ!スノウ。おまえって凄い魔人なんだろう?なんでスキルの項目があるのに、何も書かれてないか分かるんだろう?」
スノウを両手で掴み、さっきまでの調子づいた様子は見る影もなかった。
「私にもわかるはずないでしょ…」
それもそのはずである。2099年のあいだ、人々に憑いて回ったスノウも初めて見る光景だった。もともと、スノウが長い年月の間に人々に憑いて回ってきたのもスキルをトレースし、自らを強化するためだった。
そして、最後に肉体を手に入れるために憑いたのがスキルなしのイーサンだったのだ。
「まぁあれよ。スキルなしにスキルの項目が出来ただけ成長じゃない?それじゃあ…」
とスノウがイーサンの元から去ろうとしたとき、見えない壁にぶつかった。スノウはその後も、あらゆる攻撃系スキルで壁を壊そうとしたがまるでビクともしない。
「あぁ…そういうこと」
そういうと、スノウはイーサンへ向けて殺意むき出しの攻撃系スキルを放った。しかし、スノウの攻撃はイーサンに傷一つ付けることは出来なかった。その後も、火力を上げてさまざまなスキルを放つが結果は同じだった。
「いったい、あんた何なのよー!」
とスキルを使いすぎて少し顔が瘦せこけたスノウが言った。そんなスノウの顔を見て、イーサンがクスっと笑った。
「ちょっと!今あんた私の顔見て笑ったでしょー」
そう言いながらイーサンの頭を叩こうと飛んでくる。
「いやいや、おまえの攻撃うけな…」
言い終わる前にスノウの一撃がイーサンの頭にベシッと音を鳴らし当たった。その瞬間、一人と一匹?は自分たちの関係性がどういうものなのか悟った。
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