スノウは周囲に人が居なくなったのを確認すると、イーサンの近くにやってきた。
そんなスノウにイーサンは軽くため息をし、少し肩を落とした。
「じゃあ、私たちもそろそろ帰りましょうか。じゃないともっと厄介なのがーー」
スノウの言葉に被せるように、女性の言葉が聞こえた。
「スノウ?やっぱりスノウじゃない!」
声の方を見ると、湖に膝まで浸かった人影が見えた。
顔は月を背にしていることもあって見えなかったが、
来ている服がボディーラインにそってピタッと張り付いており、スタイルの良さが際立ってみえた。
イーサンが見惚れていると、スノウが気まずさ交じりの返事をした。
どうやらスノウには声の主が誰なのかわかっているようだ。
「あー久しぶりね……ウンディーネ。私たち帰るとこだからーー」
スノウが最後の言葉を言い終わるのを待たずに、ウンディーネと呼ばれた人影が湖からすごい勢いで飛んでくる。
咄嗟に腕で身を守りながらしゃがむイーサン。
宙に浮いていたスノウはウンディーネの両手でしっかりキャッチされた。
ウンディーネが嬉しそうにスノウに話しかける。
「近くに来たなら素直に寄ってってくれればいいのに!
あっ!わかった!私を試したんでしょ?そうでしょ??
相変わらずスノウは意地悪さんなんだから~。
会うのは何百年ぶりかしらね?
てゆうか、スノウ。前より小っちゃくなってない?」
ウンディーネは話しかけるたびに、スノウを上下や左右に揺らしていた。
スノウがウンディーネの反応にぐったりし始めると、イーサンが
「あの~」とウンディーネに話しかけた。
ウンディーネは我に戻り、スノウがぐったりしていることに気づき
「どうしたの!スノウー!」
と、ぐったりしたスノウをまた上下に振った。
イーサンが言葉の続きを言えずに口を軽く開けてみていると、ウンディーネが
「あらごめんなさい!ついつい興奮しちゃって」
そういうと自己紹介を始めた。
「私はウンディーネ。この湖の底にダンジョンを創りし魔人」
先ほどまでの陽気な印象はない。
美しい顔立ちと洗練された姿が魔人というよりも女神様に見えた。
イーサンが見惚れていると、少し回復したスノウは脱出し
ウンディーネの頭を「カッコつけんじゃないわよ!」と言って、べしっと叩いた。
「すこしぐらい(カッコつけて)いいでしょ!
久しぶりに自己紹介するんだから~」
そう言ってまたスノウを掴み、上下に振った。
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