その頃、話の途中でギルドから出てきたイーサンたちはというと
(ちょっと、あんた!急に飛び出してどうしたのよ?)
(いいから少し黙ってろ!あと、しばらくは体から出るなよ!)
(あ……、そういえばさっきの女なんかやってたわね)
(不用意に来るんじゃなかった……)
イーサンは焦っていた。それもそうだ、受付けの女性が使ってた四角い塊のことを考えればスノウの存在がバレてしまう。冒険者ギルドのことだから、戦闘以外はプライバシーが守られるとしても……
そんなことを考えていると、累計ランキングに載っていた『シエロ』のことを思い出した。
(確か彼は……従魔使いだ!それも俺の知っている限りでは3体はいたはずだ!)
焦りが急に治まった。
(スノウ!これからお前は俺の従魔ってことで通す。あと、魔人じゃなくて妖精って設定だ)
(はあぁぁぁー??この大魔人スノウ様があんたの従魔で妖精ィ~。あんた『寝言は寝て言え』って言葉とか知らないのぉ~)
(お前だって魔獣狩りたいんだろう?それよりも俺と一緒に、冒険者に狩られるか?)
(あんたねぇ、私がそこらへんの冒険者に狩られるとでもホントに思ってんの?)
本心ではスノウがそこらへんの冒険者に狩られるなんてことは思ってなかったが、勢いで言ってしまった以上引き下がれない。そんなイーサンを見かねたスノウがはぁ~とため息をついた。
(わかったわ、その設定でいいわ。 でもねあんた、もう一度ギルドに戻ってちゃんと話聞きなさい!)
(わかった)
スノウが折れたには理由があった。イーサンが自分のプライバシーよりもスノウのことを第一に案じたことに気づいていたからだ。魔人とはいえ、自分のことよりも他人の事を優先して行動されるのは悪い気がしなかった。
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